日南市|『あさひや』老舗の鼻緒すげ技術で仕立てる下駄。履き心地良いオーダーメイドを

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下駄を履くと足が痛いイメージがあるのは、自分の足に合っていない既製品だから。“移動は歩く”のが普通だった昔から人々の足を支えてきた「下駄」は、本来、履きやすく長時間でも歩きやすいものです。

油津商店街の一角にある『あさひや』は昭和37年創業。昔ながらの製法を受け継ぎ「自分の足にあった下駄」をオーダーメイドで依頼できるお店は、宮崎県内ではいまや1軒だけ。

日南に足を運んだ際には、ぜひあなただけの下駄をオーダーしてみてください。

【写真・情報提供】
ななちゃんパパ

WEB:

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目次

『あさひや』台と鼻緒を選ぶ、自分の足に合わせた下駄

『あさひや』では好きな台と鼻緒を選び、下駄をすげてくれます。すげる(挿げる)とは、お客様の足に合わせて下駄の台に鼻緒を取り付けること。

1足挿げるのに30分程、畳表が張られた格式の高い『表付き下駄』は1~2時間程になります。

オーダーメイドの下駄を作ってもらう流れ

店内には、多数の台と鼻緒が置いてあり、自分好みの下駄にカスタマイズしてくれます。

私も人生で初めて、下駄を作ってもらいました。

写真のヘビ柄は高級な鼻緒

鼻緒は、柄だけではなく、素材や形がそれぞれ違うため、実際に手にとって用途、自分の足にあった鼻緒を店主と相談しながら選びました。

台も素材、木目、高さなど1つ1つ同じものはありません。

現代の台は、桐と杉が多いそう。実際に持ってみると、重さが全く違いました。杉は重い分、頑丈にできているみたいです。

左が杉、右が桐

私は、足が痛くなりにくい柔らかな素材の鼻緒と、軽くて歩きやすい桐の台を選びました。

鎌倉彫もカッコよくて悩みました。

下駄のイメージは「重い、カランコロンうるさい、歩きにくい」だったものの、私が選んだ桐の台は軽く、底はゴムになっていて、静かで安定感もありました。

すげてもらった下駄の底

昔とは道路事情が違うため、今は滑るなどの事故防止のために、ほとんどの下駄の底にゴムがついています。

鼻緒と台を選んだ後は、店主がその場ですげてくれます。

実際に履いてみて、私の足にあった形にミリ単位で調整してくれました。

時間にして30分程。店主に昔話しを聞かせてもらいながらだったので、あっという間に完成しました。

私が今回すげてもらった下駄の料金は、作業代込で5,600円ほど。(台と鼻緒によって料金は変わってきます)

下駄は、人の足と同じで左右が全く一緒ではありません。底の減り方も決して平らに減ることはないそうで、履いていくうちに私の足に合った形に馴染んでいきます。

実際に履いて近くを散歩してみましたが、履きやすく、重さや音も気になりませんでした。

最初に下駄を履く際、壊れないか不安で、下駄におそるおそる足を入れる私を見て「皆さん、慎重に履くのは最初だけですよ。何かあったらすぐに持ってきてください」という、やさしいお言葉。

もし壊れたとしても修理したり、すげ替えてもらい、長く愛用できる安心感もよいですよね。修理の場合は閉店後の作業となるため、いったん預かりとなります。

下駄のお手入れ方法

お手入れの方法は、汚れても洗ったりする必要はありません。濡れたときは、写真のように壁にかけて通気を良くしてくださいとのことです。

泥がついた場合は、乾くのを待ち、土を落とすとよいそうです。

昔ながらの下駄草履店『あさひや』の歴史

『あさひや』の歴史は古く、創業は昭和37年。(実際はもっと前みたいですが、残っている最も古い写真が昭和37年だったので創業年に認定)。

昭和37年頃は、油津の街が大きく変わる時代でした。港百貨店(後の山形屋)が開店。プロ野球の広島カープの日南キャンプがスタート。

南宮崎から北郷間の鉄道が開通し、日南線が全線開通するなど油津は活気に溢れていました。

繁華街となった油津商店街は、夜を通り越して朝まで大人たちがお酒を楽しんでいたそうです。朝になり、朝日さす中を大人たちが帰路に向かっていくことから、「あさひ通り商店街」と呼ばれていました。

『あさひや』の名前の由来は、この「あさひ通り商店街」からきています。

以前は『あさひや』の店舗付近に7店舗ほど下駄屋がありましたが、人々の履物が下駄から靴に変わり、時代の流れとともに下駄屋も靴屋へ変わっていきました。

現在、宮崎県内には下駄を修理するお店はあれど、台と鼻緒からすげるお店は『あさひや』1軒だけに。

『あさひや』も昭和40年代は陶器や民芸品、化粧品を、下駄よりも多く取り扱っていた時期もありました。

50年ほど前、実際に使われていた紙袋

時代に流れに合わせながらも、昔ながらの製法を守り、一つひとつ丁寧に下駄をすげ続けている『あさひや』。

「お客様の足に合わせて作る下駄は、履きやすい、歩きやすいなどお客様の喜ぶ姿がたくさん見れるから好きなんです」

店主はそう語ってくれました。

お祭り、七五三、成人式など思い出にも残る日に「足が痛くなる下駄」で歩かなくてすむよう、お祝いの品としてプレゼントするのも良いかもしれません。

日南市に足を運んだ際には、ぜひ昔ながらの下駄の履き心地の良さを実感してみてください。

『あさひや』営業時間・駐車場の詳細情報

日南山形屋や、立体駐車場「Itten(いってん)パーキング(Google Map)」のすぐそばです。

住所日南市岩崎3丁目7-15(Google Map/口コミ
営業時間10:30〜19:00(変動あり)
定休日木曜日
Web情報Instagram
2023年4月時点の情報です。最新情報はWeb情報でご確認ください。

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この記事を書いた人・監修者

このブログの運営者です。興味のおもむくまま、趣味&副業も兼ねた5つのブログを運用中。

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