都城市7月|松林山 天長寺の本尊開帳護摩祈祷| 日常を離れ癒しの時間
お誘いを受け、都城市「松林山 天長寺(しょうりんざん・てんちょうじ)」の本尊開帳護摩祈祷へ。
護摩修法?タオルや着替えを用意しておいた方が良いお務め?
1年に1度の貴重な御本尊様を拝顔できる期間と聞くと「願いごとへのご利益も倍増しそう!」と、何も知識がないまま勢いで参加した様子や、松林山 天長寺について紹介します。
体験談|秘仏御開帳二十一座護摩祈祷会
天長寺の秘仏の御本尊様「四臂不動明王(しびふどうみょうおう)」の四臂は、「腕が4本ある」という意味。
大変珍しいお姿で、毎年7月21日〜28日のみ拝観することができます。
現在の天長寺の本尊様は四臂不動明王(しびふどうみょうおう)です。創建当時の記録には本堂には正観音、護摩堂には不動明王をお祀りしていたとあります。四臂とは「腕が四本ある」という意味で、大変珍しいお姿です。ただし、秘仏のため御開帳期間以外は拝観できません。
九州八十八ヶ所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~|第41番 松林山 天長寺
この期間中に開催されるのが1日3座、都合21座の護摩祈祷。
護摩木(願い事を書いた札)や供物を炎に投じることで、煙とともに天上の仏様に願い事を届くよう祈ります。
事前に連絡をしておき、当日は車を駐車場へ。
入口を入り、受付表に名前を記載しました。
記載例を参考に、添え護摩にねがいごとを書きます。
- 家内安全
- 合格祈願
- 当病治癒
- 心身安楽
- 心願成就
- 商売繁盛
- 五穀豊穣
4文字が良さげだけど金運上昇と書くとTHE煩悩っぽいな…と思い、やわらかめ?に仕事運上昇と記載しました。
近くの説明には「お願いごと、指名をご記入いただき、三宝にお載せください」と記載が。
三宝??となったので直接お渡ししましたが、あとで画像検証したところ、こちらに載せるのかも?
正しくは直接聞いてみてください。
あと白い封筒に用意していったのが「御供」、目安は1,000円〜3,000円です。
あれば数珠も持参。
前方右側にふりがながついた般若心経があるので、手にして椅子に着席し始まりを待ちます。
この日は平日の昼間だったこともあり、参加者は私ともう1人。「何もわからないけれど、昨年見て感動したので、今年もきました」って話だったので親近感♪
時間になり、祈祷のはじまりです。
祈祷時間は約1時間。
読経のリズムと、鳴り響く錫杖(しゃくじょう、6個の輪っかがついた杖)・妙鉢(みょうはち、シンバルみたいなもの)・鏧子(けいす、大きいおりん)の音。
心地よい風と、お庭から聞こえてくる自然の音に、心が穏やかに。
中盤から炎が上がりはじめ、初めて目にする護摩祈祷は、舞い上がる炎で白い紙天蓋も舞う非日常の空間。
1時間があっという間に過ぎ、祈祷の後にはありがたい説法を聞かせていただきました。
――心を亡くすと書いて、忙しい。
無になる時間を作ることが癒しをもたらしてくれるからこそ、仏教は身近な形でも日本の文化に根ざしているのだな…と実感する機会になりました。
御開帳お護摩は21日から28日午前まで、各日5時・10時・15時に修法されます。(開白は14時※法会の初日)
この日は心地よい風があり、想像してたよりも涼しい環境でした。
ただそれでも多少は汗をかいたので、ご参加の際は汗拭き用のタオルはお忘れなく。
帰る前には、忘れずに貴重な御本尊様も拝観させていただきましょう。
都城市の松林山 天長寺とは
松林山 天長寺は、九州八十八ヶ所霊場の41番札所となっています。
天長寺は天文7年(1538年)、都城島津家第8代領主・島津忠相公により島津家の祈願道場として創建されました。現在天長寺があるあたりは、かつて千尺の老松が生い茂り、流水の絶えない場所であったと記録に見え、そのため山号を松林山(しょうりんざん)と号しています。
九州八十八ヶ所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~|第41番 松林山 天長寺
都城市指定有形文化財:天長寺の石仏群
創建以来、都城随一の寺院として隆盛を誇っていた松林山 天長寺。
明治元年の仏教(宗教)を廃する「廃仏毀釈」によって破壊され、堂舎と共に多くの法物を失うこととなり、慶応3年(1867年)に一時廃寺となりました。
再興され現在に至っていますが、かつて松林山 天長寺であった敷地一帯は道路等で分断されています。
廃仏毀釈の難を逃れた天長寺の石仏群があるのは、天長寺より道路にでて、30mほど離れた場所。
完全な姿で残った貴重な仏像群のため、都城市の有形文化財に指定されています。
阿弥陀如来像は舟型光背で、総高は1.76メートル(制作年・作者ともに不明)。
刻名の分かるものが、右側に位置する総高1.4メートルの、不動明王像・両脇侍像です。
永禄7年(1564年)当寺五世住職、舜杲の奉納で、作者の寿福坊舜成などの銘があります。
この他にも地蔵菩薩像などが数体あり、梵字が刻まれた碑からも、歴史を感じることができる場所。
祈祷の後に、緑の中で静かにたたずむ歴史ある石仏群まで足を伸ばしてみるのもおすすめです。
松林山 天長寺の行事
正月三ヶ日 | 護摩祈祷会 |
毎月28日 | 月並護摩祈祷会 |
隔週開催 | 般若心経を読む会 |
毎年7月21日~28日 | 秘仏御開帳二十一座護摩祈祷会 |
毎月8日午前10時からは写経が行われていて、8日以外でも事前連絡で対応可能です。
写経については、宮崎市『香泉寺』での体験談を参考にどうぞ。
その他、諸行事については天長寺にお問い合わせください。
『松林山 天長寺』の詳細情報
詳しくは松林山 天長寺のSNSにてご確認ください。
宗派 | 高野山真言宗 |
本尊 | 金剛界大日如来座像 |
住所 | 宮崎県都城市都島町1300(Google Map/口コミ) |
SNS・サイト | Instagram/Facebook |